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単勝と複勝はどっちが儲かる?データで比較検証

 競馬の馬券で最もシンプルな「単勝」と「複勝」。
初心者がまず手を出すのはこの2つですが、「結局どっちが儲かるの?」という疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。
この記事では、的中率・回収率・期待値のデータを使って単勝と複勝を徹底比較し、あなたに合った馬券の選び方を解説します。

目次

  1. はじめに ― 初心者はどちらを買うべきか?
  2. 単勝と複勝の基本ルール
  3. 的中率の比較
  4. 回収率の比較
  5. 期待値で考える
  6. 単勝が向いている人・複勝が向いている人
  7. 単勝・複勝を組み合わせる戦略
  8. まとめ

はじめに ― 初心者はどちらを買うべきか?

 競馬を始めたばかりの方にとって、馬券選びの最初の悩みが「単勝と複勝、どちらを買えばいいのか?」ということでしょう。

単勝は1着の馬を当てる馬券、複勝は3着以内に入る馬を当てる馬券です。
当然、複勝の方が当たりやすいですが、その分オッズ(配当)は低くなります。

「当たりやすい複勝の方がお得では?」と思う方もいれば、「どうせ買うなら配当が大きい単勝の方がいい」と考える方もいるでしょう。
しかし、感覚ではなくデータで比較すると、意外な事実が見えてきます。

単勝と複勝の基本ルール

 まず、単勝と複勝の基本的な違いを整理しましょう。

項目 単勝 複勝
的中条件 選んだ馬が1着 選んだ馬が3着以内
控除率 20% 20%
オッズの傾向 高い(配当大) 低い(配当小)
的中率の傾向 低い 高い
最低配当 100円(1.0倍) 100円(1.0倍)

ここで重要なのが控除率です。
単勝も複勝も控除率は同じ20%。つまり、JRA(日本中央競馬会)が売上から差し引く割合は同じです。
馬券購入者全体に還元されるのは売上の80%ということになります。

控除率が同じということは、理論上の期待値(長期的な回収率)は同じはずです。
では、なぜ「どちらが儲かるか」という議論が生まれるのでしょうか?それは的中率とオッズの分布、そしてリスクの違いにあります。

的中率の比較

 人気別に単勝と複勝の的中率を比較してみましょう。
以下はJRAの過去データに基づく、人気別の的中率の目安です。

人気 単勝的中率 複勝的中率 倍率の差
1番人気 約30% 約65% 約2.2倍
2番人気 約19% 約52% 約2.7倍
3番人気 約13% 約42% 約3.2倍
4番人気 約10% 約33% 約3.3倍
5番人気 約7% 約27% 約3.9倍
6番人気 約5% 約21% 約4.2倍
7〜9番人気 約3% 約14% 約4.7倍
10番人気以下 約1% 約5% 約5.0倍

複勝は単勝の2〜5倍当たりやすいことがわかります。
特に1番人気の場合、単勝は3回に1回しか当たりませんが、複勝なら3回に2回は当たる計算です。

人気が下がるほど、単勝と複勝の的中率の差は広がります。
10番人気以下では単勝は100回買って1回当たるかどうかですが、複勝なら20回に1回は的中します。
この「当たりやすさ」の差こそが、複勝が初心者に勧められる最大の理由です。

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回収率の比較

 次に、実際の回収率を見てみましょう。
回収率とは「投資した金額に対して、どれだけ戻ってきたか」を示す数値です。
100%を超えればプラス、下回ればマイナスです。

以下はJRAの過去データに基づく、人気別の平均回収率です。

人気 単勝回収率 複勝回収率
1番人気 約78% 約82%
2番人気 約78% 約80%
3番人気 約76% 約79%
4番人気 約78% 約78%
5番人気 約75% 約77%
6〜9番人気 約72% 約75%
10番人気以下 約68% 約70%
全体平均 約75% 約78%

興味深いことに、複勝の方がわずかに回収率が高い傾向があります。
控除率は同じ20%なのに、なぜこのような差が出るのでしょうか?

これにはいくつかの要因があります。
・単勝は「万馬券狙い」の大穴買いが多く、人気薄の馬に過剰に投票される傾向がある
・複勝は堅実な購入者が多く、オッズが比較的適正になりやすい
・単勝は大穴が来た場合の配当が極端に大きくなるため、一部の的中者に偏って還元される

ただし、この差は数パーセント程度であり、どちらも100%を下回っている点に変わりはありません。
平均的な買い方をしている限り、単勝も複勝も長期的にはマイナスです。

期待値で考える

 控除率が同じ20%である以上、理論上の期待値は単勝も複勝も同じです。

期待値 = 的中率 × オッズ × 100円

例えば、1番人気の場合を計算してみましょう。

馬券 的中率 平均オッズ 期待値(100円あたり)
単勝 30% 2.6倍 78円
複勝 65% 1.25倍 81円

理論上は80円前後に収束しますが、実際のデータでは複勝がやや有利に出ています。

しかし、ここで重要なのは「分散(リスク)」の違いです。

単勝は「当たれば大きいが外れることが多い」ハイリスク・ハイリターンの馬券です。
複勝は「当たりやすいが配当が小さい」ローリスク・ローリターンの馬券です。

同じ100レースを買った場合の資金の変動を考えてみましょう。

【単勝:1番人気に毎回100円】
・投資:10,000円
・的中回数:約30回
・配当合計:約7,800円
・途中で10連敗以上することも珍しくない

【複勝:1番人気に毎回100円】
・投資:10,000円
・的中回数:約65回
・配当合計:約8,100円
・3連敗以上は比較的少ない

最終的な損益は似ていますが、途中の資金推移が大きく異なります
単勝は大きな連敗期間を乗り越えなければならず、精神的な負担が大きいのです。

単勝が向いている人・複勝が向いている人

 ここまでのデータを踏まえて、それぞれの馬券が向いているタイプを整理しましょう。

タイプ 単勝向き 複勝向き
リスク許容度 高い(連敗に耐えられる) 低い(コツコツ当てたい)
予算 余裕がある 少額で楽しみたい
予想スタイル 1着を絞り込める自信がある 3着以内に入る馬を見極めたい
目的 大きな配当を狙いたい 的中の楽しさを味わいたい
馬券の経験 ある程度の経験がある 初心者・まだ慣れていない

初心者には複勝がおすすめです。その理由は以下のとおりです。

・的中率が高く、「当たる楽しさ」を体験しやすい
・連敗が少ないので精神的に安定して馬券を楽しめる
・的中のたびにオッズの仕組みを学べる
・少額でも長く遊べる

一方、予想力に自信がある人は単勝の方が効率的な場合があります。
単勝は「この馬が1着になる」という確固たる予想に対して、オッズが大きく付くことがあります。
特に2〜5番人気の馬で「過小評価されている」と判断できるなら、単勝の方が期待値を取りやすいのです。

単勝・複勝を組み合わせる戦略

 実は、単勝と複勝は「どちらか一方」だけでなく、組み合わせて使うのが効果的です。
プロや上級者がよく使う戦略をいくつか紹介しましょう。

戦略1:本命に単勝+複勝(単複)

最も基本的な組み合わせです。自信のある馬に単勝と複勝の両方を買います。

例:単勝500円+複勝500円 = 合計1,000円

・1着なら単勝+複勝の両方的中で大きなリターン
・2〜3着でも複勝で的中するので、投資額の一部が回収できる
・完全な不的中(4着以下)のリスクを抑えられる

単複の配分比率もポイントです。

配分 特徴 向いているケース
単勝多め(7:3) 攻撃的。1着で大きく勝つ 1着に自信がある時
均等(5:5) バランス型 迷った時の基本
複勝多め(3:7) 守備的。2〜3着でも利益 3着以内は堅いが1着は微妙な時

戦略2:本命に単勝、押さえに複勝

本命馬には単勝を、もう1頭「3着には来そうだが1着は難しい」という馬に複勝を買う方法です。

例:A馬に単勝500円 + B馬に複勝500円

この戦略は、異なるタイプの馬を組み合わせることで、的中パターンを増やせるのが利点です。
A馬が1着なら単勝で大きく回収、B馬が3着以内なら複勝で手堅く回収、両方的中すればダブル回収です。

戦略3:複勝で資金を守りながら単勝で攻める

1日の競馬で、堅いレースは複勝で手堅く利益を積み重ね、自信のあるレースだけ単勝で勝負するという方法です。

・序盤は複勝中心で資金を減らさないようにする
・メインレースなど、予想に自信があるレースで単勝勝負
・複勝の利益で単勝の不的中をカバーする

この方法なら、「1日楽しんだけど大負けした」という事態を避けやすくなります。

まとめ

・控除率は単勝も複勝も同じ20%。理論上の期待値はほぼ同じ
・複勝の方が的中率は2〜5倍高いが、その分オッズは低い
・実際の回収率は複勝がやや有利(約78%)だが、大きな差ではない
・単勝はハイリスク・ハイリターン、複勝はローリスク・ローリターン
・初心者は複勝から始めるのがおすすめ
・上級者は単勝と複勝を組み合わせて使い分けるのが効果的
・「どちらが儲かるか」より「自分の予想力でどちらの期待値を上げられるか」が重要

結局のところ、単勝と複勝の「どちらが儲かるか」は、買い方次第です。
控除率が同じである以上、漫然と買えばどちらも長期的にはマイナスになります。
大切なのは、自分の予想力を活かせる馬券を選び、
期待値がプラスになる場面だけを狙うことです。

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